以前のメインSP


VICTOR SX-V7-M

VICTORのSX-V7は決して最高の名器の定評があるわけではない。しかし、ルックスは風格があり、気に入っている。ミッドレンジとウーファーのクロスは520Hz。クロスが低い割にはウーファーの口径は20cmと小さい。大音量には向かないが、音は軽めで、駆動しやすい。6畳でも十分使えるに違いない。しかも価格も手ごろだ。1999年に最後の1ペアの店頭展示品をペア\260,000で入手できた。今となってはこの価格でこんなSPは買えない。もちろん自作品では到底勝ち目はないだろう。ハイエンド・オーディオはこのSPで十分可能だと思っている。

わがオーディオはこのスピーカーを使いこなして可能性を引き出すことにある。使い始めは大味な音だった。CDPやアンプ、電源やケーブルのレベルが低かったころは、きつい音だった。今では鳴らし込みを経て、生に近い甘さを感じさせる音を再生する。自分の家のオトが最高、などと言う気は毛頭ないが、かといってどこの家のオトを聴かせてもらっても、いまさら驚かない。この20年、SPはほとんど進化していない。SPは末永く付き合うことが、ほかのSPと差をつける大きなポイントなのだ。

オケ再生はフロア型SPに限る


方式

ユニット定格


インピーダンス
定格入力(EIAJ)
最大入力(EIAJ)
周波数特性
クロスオーバー周波数
出力音圧レベル
最大外形寸法

重量
3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・
トールボーイ型・防磁型(EIAJ)
低域用:20.0cmコーン型
中域用:6.5cmドーム型
高域用:3.5cmドーム型

45W
180W
35Hz〜30kHz
530Hz、4kHz
88.5dB/W/m
幅298×高さ880×奥行309mm
(ターミナル、サランボード含む)
23kg
VICTOR SX-V7-M ウーファー/スコーカー/トゥーター

とは言え、フルレンジも聴きたいのが本音!
 VICTOR SX-V7-M


オーディオやってるとどうしても複数SPを切り替えて聴きたくなるものだ

      
サブSP1

BS243 Limitedは自作ASWと連動させている



BS243 Limitedは2016.4.21に売却しました。
隙のない音ですが、膨らみや伸びに欠け、
惚れ込むまでにはいたりませんでした。

2008年夏にBS243 Limitedという1000セット限定の製品が発売された。これはBS243のネットワークを空芯コイルとしたもので、いかにも良い音がしそうだ。片チャンネル9万と安くはなかったが、ピンと来たので買うことにした。

さて結線してみて驚いた。全帯域にわたって満遍なくハイスピードである。とくにTWは切れ込みがシャープな割りには自然な音で、ハイファイ的なエッジが立った感じがない。再生音はメインSPのSX-V7を凌ぐほどではないが、SX-V7にない良さもある。とくにJAZZはいい。ただし、ブックシェルフSPだから鳴りはフロア型のSX-V7には敵わない。中音は2ウェイなのでやや引っ込む感じはある。ハイルドライバーはもともとハイスピードであるが、この製品はハイルドライバーに見合ったウーファーが開発できたのがポイントであるようだ。ウーファーのコーンは何となく缶チューハイの缶を連想させるような造形である。パッシブ・サブウーファーは共用しているので、ローエンドは十分確保できている。

      

X-DDC Reserveを導入・・・(2016/11/28)

    




SONY HAP-Z1ESはSPDIF出力がない。一方、我が家のDAC、フィデリックスのカプリースはSPDIF入力しかない。当方は大まかな音量調整はトランス式ATTで、音量の微調整はDACカプリースのデジタルボリュームで行っているのでX-DDC Reserveをヤフオクで入手した。25000円+送料だった。

USB-DAC全盛の現在、DDコンバーターは風前の灯。市販品はごく少ない。 HAP-Z1ESはソニー製品しかUSB接続を保証していない。手持ちのDDCのM2TECのHIFACEをつないでみたが認識しない。価格.comのクチコミ欄によると、市販のUSB-DACではうまく接続できるものは限られているようだ。X-DDC Reserveならうまくいく、というのを知った。なにぶんにもアングラ情報なので、実際につながるまではおっかなびっくりだった。

これで音量調整がリモコンでできるようになった。じっくり聴き込んでみると、トータルでは内蔵DACを上回っているようだ。USB-DACであってもDDコンバーターを噛ました方が音が良いとのことだ。フィデリックスの中川社長によると、USBはPCからノイズを拾うので、敢えてUSB入力をつけなかったとのことである。

JAVSは韓国メーカー。いろいろある国なので、韓国製に偏見はあるが、この製品は例外的によくできている。

      

FOSTEX F120Aを入手・・・(2016/4/17)

    






左の密閉箱が過日ヤフオクにペアで出品されていた。箱のサイズを見て驚いた。我が家のSX-V7の天板のサイズだからだ。まるでそのために設計したかのようだ。即決40000円だったが、即落札。F120Aはかねてから注目してきたユニットである。使用1年半ということだから、かえってエージングも進んでいて好都合ではないか。

届いたので、早速つないで聴いてみた。エンクロージャーの仕上げはゴージャス。端子も奢ってある。外見はチープな感じは全くない。そして期待通りの素晴らしい音である。密閉型なので、もしかしたら音が詰まっているかも知れない、その時はドリルで息抜き穴でもあけるか、と思っていたが杞憂だった。

音が詰まるのは、コーン紙が薄くて軽いユニットであり、このユニットはコーン紙が重めで丈夫、そういうことはないようだ。むしろ密閉のため、パワーも入り、音もクセがない。サイズも測ったようにぴったりである。ちなみにこのサブ・ウーファーとパラで鳴らしているので、低音不足は皆無。音質は堂々たるフロア型スピーカーの貫禄だ。

といっても、分割振動で音を出しているので、フルレンジ特有のメリハリ感はある。クラシックの弦を聴くとやっぱり歪感はあって、ともすれば辛いこともある。しかし、そういうデメリットを相殺してあまりあるのは、ネットワークがないため、散乱するような高性能フルレンジ特有の音だ。長岡さんのバックロードホーンとも共通する。この音はどんなフルレンジでも出るわけではない。

調べて驚いたのは、F120Aは1992年に発売以来、価格改定を繰り返しながらも、モデルチェンジなく、24年後の現在も現役であることだ(『オーディオの足跡』参照)。こういう製品はちょっと思い当たらない。地味ではあるが、静かにファンやメーカー関係者の間で支持されてきたのだろう。1992年当時のフォステクスのユニットはすべて生産完了だと思われるが、このユニットだけは、当時から現在でも通用する実力を持っていたことになる。

実際聴いても、いわゆるフォステクスらしい明るいだけの音ではない。落ち着いてよくコントロールされた音だが、といって単なるアダルトサウンドではなく、フルレンジ特有の瞬発力も併せ持つ。フォステクスの歴代最高の一作であることは間違いないと思う。

      

トランス式アッテネーターを導入・・・(2016/4/5)

    
SIC-MOSFETアンプにアップデートしてからは、プリアンプを使用せず、DAC(カプリース)のラインアンプを使用してきた。シンプルで具合はいいのだが、ネット記事によると、このラインアンプはあまり音質が良くないらしい。そこで、SNSで知り合ったM氏にお願いして、トランス式式アッテネータを製作していただいた。出力を2系統とし、ひと回り大きいケースを使用。トランスを極厚アルミ板にしっかりマウントした上でシャーシに取り付けたため音質がかなり改善した、とのことである。

プリアンプは相応の高級機でないと、アッテネータに敵わない。また、抵抗式アッテネータは絞る度合いによって音質も変化するらしい。そこでトランス式が廉価で効果も見込めると判断した。

使用後は明らかに音の鮮度が上がり、ドームミッドのトランジェントも向上、極めて満足できるサウンドとなった。ウェスタンの555Aが欲しいとは今後とも思わないだろう。

      

カナレ L-5C2VS 同軸ケーブルにアップデート・・・(2014/5/16)

      




私がオーディオ装置で一貫してこだわってきたのは、いかにアナログっぽい自然な音を出すか、ということである。市販のオーディオ用ケーブルはどれもエッジの立った音で、使いたくない。経験的に工業用のケーブルがアナログっぽい自然な音を出す、というのがわかってきた。工業用ケーブルは市販の8Nケーブルのようなつくられた繊細感はない。ザラッとしている。それがむしろ生っぽいのである。個人的には、市販のオーディオケーブルの意義をほとんど認めていないのだ。

デジタルケーブルは工業用のベルデンの1694Aを長い間使ってきた。1695Aや7731Aに一時変えたこともあったが、また逆戻りしている。やっぱり、ベルデンの1694Aがうちの装置には一番合うんだな、と思ってきた。

カナレのこの製品は工業用同軸ケーブルだが、被服が柔らかく、富士電線のラバロンという黒色のキャブタイヤに似ている。そして音も同傾向なのだ。太く甘くまろやかで、断然気に入った。それに特筆すべきは低音の厚みだ。アンプフラットでまるでラウドネスを入れたような厚みが感じられる。

私が理想とするのは、英国のVITAVOXのような陰影のある音である。必ずしもHi-Fiとは言えない。それがこの工業用の同軸ケーブルから出るのだ。他のデジタルケーブルとは全く違う音である。長い間使ってきたベルデンもここに来てお蔵入り決定である。"プロケーブル"のサイトで説いている工業用ケーブルは賛成だが、ベルデン以外にも使えるケーブルはある。決してベルデンだけが解ではない。

デジタルケーブル遍歴も長かったが、今回こそは打ち止めになることだろう。

      

DACをFedelix Capriceにアップデート・・・(2012/4/20)

      
DACをInfranoise DAC-1からFedelix Caprice em editionにアップデートした。

DAC-1はほぼ6年お世話になった。素晴らしいDACだと思う。素直で生を彷彿させる音でありながら、古い録音もうまく鳴らす音楽性を備えていて、特に不満はなかった。しかし、強いて言えばもう少し中高音の解像力があってもいい。それに6年も使ったのだから、そろそろアップデートして新しい可能性に挑戦したほうがいいのではないか。

Capriceはこの要望を満たす機種で、DAC-1の良さはそのままで、中高音の解像力のみが少し向上する。しかし、この効果は侮れない。古い録音が新しい録音のように爽快に鳴る。中高音が分割振動のフルレンジを鳴らしたりすると、アナログ出力のトランジェントが良いせいか、刺激音が激減する。

Capriceは電源ケーブル直出し、DACとしてはバランス出力のみ、と共感できない仕様である。それで購入を見合わせてきたのだが、em editionという限定版はブラックフェースで一応電源ケーブル交換可能である。尻尾みたいにソケットをぶら下げているのは反則という気がするが、市販品をこんなふうに改造してしまうと一切下取りや転売ができなくなってしまう。通常品より7000円高かったが、この際やむを得ない。

em editionは電源オンのLEDが赤色点灯で、青色点灯のオリジナルと雰囲気が異なる。好みの問題だと思うが、高級感があって悪くない。またBNCコネクターも1系統ついている(オリジナルはRCA2系統)。

BSチューナー内蔵モニターを追加・・・(2010/11/25)






I/Oデータ社のLCD-DTV223XBEという液晶ディスプレイを追加した。

地上デジタル・BSデジタルチューナー内蔵のフルHD対応21.5型が29800円で入手できたので、購入した。この画質・音質で3万円しないのだから恐れ入る。国内製造業はさぞかしたいへんだろうなと思わざるを得ない。

ヘッドフォン端子からオーディオに繋げているが、さすがデジタル、音質はFMよりはるかに優秀だ。ふだんはオーディオの別音源で音を出しながら、画像をながめるだけである。内蔵スピーカーはオンキョー製だとかで、アナウンスの声を聞く限り、結構なクォリティである。
      

CDは非可聴領域を創生して再生すべし。ハーモネーターは必ずしも要らない

      
TAKET-BAT1を購入して、メイン・スピーカーとパラで鳴らしている。20kHz以上はアンプの残留ノイズを再生しているに過ぎない。これでも音は一変する。もちろんローカットしきれてない可聴領域もほんのわずかであるが鳴っている。アコースティック・ハーモネーターを買わずともこの方式で結構いける。たまたまSPケーブルを交換した折に結線を忘れていた。何か物足らないなぁ、と思っていると、結線を忘れているのを発見、結線しなおしたところ、元の音に戻った。非可聴領域のスーパーTWなんて、どうせ聴こえないのだし、あってもなくても大差なかろう、と思ってしまいがちだが、あるとないでは大違いだ。音が2ランクはアップする感じである。ペア3万ほどで手にいれたのだが、たいへんな優れものである。できるだけマイルドな音のケーブルをつかっておとなしい高音を出すのが、非可聴領域のスーパーTWの使いこなしのコツと考える。


コンサートには積極的に通って再生音を日ごろからチェックしている


6畳でも個室が確保できており、広くはないが、まずまず快適である。6畳に究極のハイエンド機器を導入するのは疑問である。値頃感のある機器を巧みに使いこなすのが賢明と考える。オーディオはお金をかけたらいい、というものでもない。使いこなしのセンスがポイントなのだ。

◆オーディオという趣味のアプローチは大別して2つあって、

@つねに最新の機器に更新していく新しいもの好き路線
A特定の機器に愛着を持って10年20年と使い込む使いこなし路線


@の路線だと常にある種の劣等感に悩ませられるものであるが、Aの路線はある種のやすらぎがあるものである。それは手持ちの機器を肯定し、手持ちの機器をに愛着を持ち、その能力を目一杯引き出すという路線だからだろう。

最新の機器でなくても、その使いこなしのセンスに個性と味わいを見出すことができる。要は最新の機器との比較をやめ、優劣でものを考えるのを止めるということだ。

このサイトの路線はもちろんAである。

とは言えオーディオ機器はある程度はアップデートが必要だ。よく名曲喫茶やジャズ喫茶などで、全ての機器がみんなかびが生えてると感じることがある。こういったレトロ路線とは距離を置きたい。

◆個人的には感度の良い、音離れの良い音が理想である。そのため長年バックロード・ホーンを使っていた。しかし、フルレンジのバックロード・ホーンではどうしても弦の音が粗くなる。今はフルレンジから足を洗った。オーケストラ再生で最も大切なことは弦の音がきつくなく、シルキーな音が楽しめることである。とくにいかなるソロ・ヴァイオリンの録音もノコギリにならずに楽しむには、フルレンジでは無理と思う。

弦の音と音離れの良さの究極の両立はやっぱり難しいのが実情である。弦の音を第一優先にすると、音離れの良さにはある程度目をつぶらざるを得ない。ネットワークを通したウーファーのシステムを使うことになるのだ。

◆ではチャンネル・デバイダーをつかってマルチ・アンプにしたらどうなのか。同じ投資額では、マルチ・アンプはネットワークを越えられないと考える。マルチ・アンプは経済的な制約がない人がやるべきなのだ。個人的にはプリアンプとメインアンプの間にチャンネル・デバイダーが入ってケーブルがのたくっているありさまを想像すると、引いてしまう。プリメインアンプ1台ですっきり決めたいところだ。最少の機器でシンプルにまとめたシステムが複雑なシステムよりは結局有利なのである。

個人的にはホール1階10列目中央の音がベスト。


マスタークロック交換によってCDでもSACDに迫る解像力が得られる

      
AA誌をながめていて、サウンドデン社にCDPのマスタークロック交換してもらうことを思い立った。インフラノイズの外部クロックは筐体とケーブルばっかり増えるので、気が進まなかった。サウンドデンの方はCDPを送って基板を交換してもらうので、筐体は増えない。
マスタークロックを交換した当初は思いのほかハードな音である。しかし、エージングで落ち着く。DAC-1とマスタークロック交換によってCDでもSACDに迫る解像力が得られるのは素晴らしい。ピアノの音に断然差が出る。


6畳間ではセンターラック式に限る。SP間隔1m。もちろん長辺使い

      
SX-V7は下手に鳴らすと嫌な音を出す。決して美音系のSPではない。しかし、現在は十分満足のいく美音を引き出せていると自負している。ウーファーの制動はやや甘めだが、SICMOSFETアンプで十全にドライブできている。。
 センターラック  

      

マンション住まいはノイズが多い。電源対策はぜひやるべきだ

      
2007年12月8日、中村製作所のアイソレーション・トランスを導入した。1000VAのトランス本体のほかに、100VAもしくは50VAの小トランスを3個まで増設できる。同社に問い合わせたところ、CDトランス ポートとDAC用に計2個増設するように奨められた。こうすればデジタル・アナログが完全分離できる。キャンペーン中とのことで、増設2個は3万円のアップですみ、計155,000円だった。トランスを使うとどの録音も鮮度が上がる。モノラル時代の音がステレオ時代の音と遜色ない感じになり、明らかに品位が向上するのである。私のように古い録音を聴く音楽ファンには絶対オススメのアイテムだ。

      

弦の再生は余分な音を取って素直過ぎるくらい素直な音にするべし

      
逸品館のメタル・シート

過日同社HPで見つけて、よさそうなので早速購入、試してみた。人工大理石のオーディオ・ボードは使用せず、METAL-SHEET/1.4をCDのトランスポートの下に敷いて、アースを取った。1.4mmというと頼りなさそうだが、予想していたよりは重く、しっかりしている。低音のもやもや感が後退し、低音の押し出しがはっきりするし、中高音も品位が向上する。効果は大きく、投資額1万弱なら申し分のないところだ。今はプリメインアンプにも使っている。

弦の音は素直すぎるくらいに素直になり、昔は硬い音に閉口したセルやムラヴィンスキーの録音も楽しめるようになった。

もちろん、インシュレーターも併用している。


Goldring 1012GXを導入・・・(2009/3/31)












悪いカートリッジはないのだと感じる。好みの違いがあるだけのようだ

トーレンスのTD190-2 /TP19に付属のカートリッジはOrtofonのOMB10というバルク品である。ローコストながらなかなかいいのだが、やや高域が粗く、大味だ。ジャズには不満はないが、クラシックの弦はしんどい。フルレンジみたいな音と言えばいいだろうか。

カートリッジは交換可能なので、ネットで選択肢を探してみた。このプレーヤーにMCカートリッジを持ってきて、トランスやヘッドアンプを使うのはバランスが悪い。コスパの良いMMが正解だろう。しかしOMB10と大差ないのなら、交換の意味がない。その意味で3万円までのMMが対象となる。Goldringというイギリスメーカーの1012GXという商品がよさそうなので、これに決めた。レビューには繊細な柔らかい音と書かれていた。

交換後の音は期待通りだった。ただ思いのほかOrtofonのOMB10は良かったなというのが実感だ。付属カートリッジとしてはベストの選択ではないか。Goldringはもちろんトータルでは上回っているが、OMB10はバリバリと鳴りがよく、Goldringにない良さがあるのも事実だ。

今回交換してわかったのだが、トーレンスのプレーヤーは機種専用シェルを使う。外形は一般シェルと大差ない。カートリッジを付け替えて楽しむ商品コンセプトではないようだ。もちろんそれで全然差し支えない。私はカートリッジを変えて楽しもうといった趣味はないからだ。

      

THORENS TD190-2 /TP19を導入・・・(2009/3/31)

      

高級感はなく「質実剛健」




新型アームとロゴ入りシェル




カートリッジはMMのOrtophon OM10が付属




78回転もOK(使わないが)
個人的にフルオートでダストカバー付きでないとダメだ

私は700枚余のLPを所有するがここ十数年にわたってご無沙汰だった。LPはどうしてもジリパチのスクラッチノイズが入るし、CDと比べて操作性が良くない。私は音を鳴らしながらついうたた寝をしてしまうことが多いが、マニュアルのLPプレーヤーは片面がおわるとボツボツという音を出すので厄介だ。深夜に気がついたら、この状態で数時間経過していたということがよくあった。こうした理由で、LPはすっかりご無沙汰し、その結果LPプレーヤーも押入れに片付けたままとなっていた。

以前、評論家の江川さんがアイワのPX-E860という超ローコストプレーヤーを取り上げていたので、影響されて買ってみた。たしかに値段の割には驚くほど良い音だったが、今後ともLPをこのプレーヤーで聴いていこうという気は起きなかった。しかし、LPプレーヤーはお金をかけなくても結構いい音だという事実と、フルオートは便利だという事実はしっかり認識することとなった。

THORENSにはローエンドモデルでTD190-2 /TP23というのがあった。逸品館のHPで推薦されていたし、フルオートでカートリッジはオルトフォンのMM付き、値段も手ごろなので注目はしていた。しかし外観は安物くさく、買うのには躊躇していた。

さて今回これがTD190-2 /TP19にモデルチェンジされ、アームのみだが変更になった。この新型アームが実に良さそうで、シェルのロゴも格好いい。ピンと来たので買うことにした。決算特価とかで67000円ほどで手に入った。

早速鳴らしてみたのだが、これが驚くほどいい音なのだ。ある意味CDを聴くのがイヤになるくらいである。昔使っていたダイレクト・ドライブプレーヤーから格段の進化を遂げているのが実感だ。昔のプレーヤーは物量勝負でターンテーブルも本体もやたら重かったが、この製品は僅か6kg、トータルでのバランスで勝負していると思われる。つくりは安物臭いし、ピンケーブルも直出しだが、目に見えないノウハウが詰まっていそうだ。

再生音にも驚くほどの静寂感があり、スクラッチノイズも気にならない。

それに所有のLPだが30年と一世代経過して、アンティークとしてもいい味を出すようになってきている。70年代に回帰できるアイテムとして、趣味になりうる感じだ。

巷間のマニアがいまだにアナログといって騒いでいて、私は冷ややかに眺めていたのだが、その意味するところが今回よくわかった気がする。

ただし、個人的にフルオートでダストカバー付きでないとダメだ。市販の高級マニュアルプレーヤーは魅力的だが、お金を投じて買おうとは思わない。

      

リアSPは壁掛けコーナー型が安定するし、スペース・ファクターもよい

      
リアSP左

      

ユニットは高音質・小型・軽量・安価と4拍子そろったFE83Eで決まり!

      
リアSP右

      

パラ接続していたサイドSPを撤去・・・(2015/9/5)

      
サイドSP左
サイドSP右
サイドSPはメインスピーカーとの干渉で功罪相半ばする感じがあるので、思い切って撤去した

FF105WKの自作スピーカーを追加・・・(2011/11/5)



このキューブ型SPは自作ASWと連動させている






この自作スピーカーは2016.4.18に売却しました。
健闘していますが、F120Aには到底敵いません。
スピーカーの自作は長らくやらなかった。つくっても置く場所がないというのが第一の理由だ。しかしフルレンジスピーカーは聴きたい。出しっぱなしの良さが捨てがたいのだ。ふとキューブ型のSPを上に積むことを考え付いた。オーディオ販売店の売り場のような部屋は心から嫌なのだが、こうなると「無理を通せば道理が引っ込む」ことになる。やや圧迫感があるが、この際目をつぶる。

フォステクスの新FFシリーズはぜひ一度使ってみたい。しかし、FF85WKよりはFF105WKのほうが良さそうだ。メーカー推奨は6リッターだが、できるだけ小さい箱にしたい。12mmの板を使えば内容積は145x145x195mmで、何とか4リットル確保できる。ダクトをつけるとその分内容積が減るので、φ15mmの穴をあける。Fd=86Hzぐらいになる。これで行こう。吸音材は最低限のフェルトを貼るだけにする。隠し味としてウレタンも若干入れてある。

仕上げはコーンの色を考慮して黒で行こう。近所のホームセンターのセールでラッカースプレーが@198円で入手できた。

さてFF105WKだが、これは恐るべき完成度である。フォステクスのフルレンジはいろいろ使った経験があるが、一発で勝負するなら敢えて史上最高と言いたい。一発で良質の高音をカバーし、トィーター不要。メタルキャップなので、シンバルにはカツンという芯がある。それでいて金属臭さは少しも感じさせず、巧妙にコントロールされている。低音は出るし、パワーも入る。個人的にはすべての面でFE103Enを凌駕していると思う。どちらかというとジャズやポップスといったソースに適性があるが、クラシックの弦も器用にこなす。オールマイティのユニットだ。トィーターを使いたい向きはこのユニットは使うべきではないだろう。せっかくの高音がもったいない。

小口径ユニットでバッフルが小さいと部屋の空間が埋め尽くされるような音場感がよく出る。昨今だれでも4000円出せばこのユニットが買えるわけで、昔からしたらずるい、と思わざるを得ない。それぐらい素晴らしい。自作ASWと連動させているので低音不足は全く感じない。

素晴らしいユニットだがエージングには少々時間がかかる。焦らず使いこなすべし。

オーディオはDACで決まる!今さらLPには戻れない


      
2006年7月6日、インフラノイズのDAC-1を追加。針音のないアナログ・テープを聴く思いだ。SACDはなくてもいい。
現代のデジタル・オーディオの再生装置の陥穽はデジアナ変換があること。その結果、変な強調感が生まれ、聴きづらい。アナログにはもちろん歪みがあるが、デジタル臭さはアナログと全く異質の歪みで、結局これまでCDはアナログを超えられずにいた。DAC-1はこの壁を破る画期的製品であろう。DAC-1はFedelix Capriceにアップデートしました。 DAC-1関連記事@
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インフラノイズの外部クロック装置

PROJECTのミニチューナーを追加・・・(2011/11/15)










現行商品はリモコンがついて以下のようになった。
電気的スペックは同じ。ルックスは旧のほうがいい。

当方はNHK-FMしか聴かないのでリモコン不要なのだ。
プロジェクトのチューナーは2014.11.6に売却しました。
S/Nがイマイチでした。
FM放送はもはやオーディオの対象たり得ない。まずコンテンツがAMラジオ並だ。わずかにNHK-FMが例外で、気をつけてチェックしていれば、CDでは入手不能なライブ録音や生録音が聴ける。

とは言うものの、筆者はもとアマ無線が趣味だった。放送の受信には並々ならぬ思い入れがあるのだ。大阪市内在住なので、FMは飯盛山送信所から送られてくる88.1MHzを受信することになる。マンションの共同受信は音質が良くないので、ベランダにトンボアンテナを立てているが、これもこだわりのうちである。

これまではCDレシーバーのFMチューナーの出力を聴いていたが、もうひとつモノとして惚れ込めなかった。PROJECT のミニチューナーは103W×38H×141Dmm、質量:0.57kgでモノとして洗練されており、かねてから注目してきたのだが、実売価格3万強といかんせん高すぎる。

ある日、この製品の米国仕様版が130ドルほどで米国アマゾンのセールになっているのを発見した。米国仕様なので、電圧は120V、周波数は87.5〜108.5MHzとずれている。しかし、電圧はアイソレーショントランスに120Vのタップがあるし、周波数もNHK大阪FMしか聴かないから、問題ない。思い切って買うことにした。送料込みで12755円で入手できた。(モデルチェンジに伴う在庫処分であったようだ)

FMはフルレンジが合う。最近フルレンジSPをシステムに加えたのは良かった。特に生録番組は点音源の小口径フルレンジが絶対だ。フルレンジに加えてこのFMチューナーを入手したことで俄然オーディオが楽しくなってきた。
 後日、米国アマゾンから輸出手数料608円を返してきた。結局12755-608=12147円で入手したことになる。
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ついにPCオーディオを開始・・・(2010/1/6)










昨年オンキョーのND-S1というDDコンバーターが安価で出た。遅ればせながら入手。送料コミで13000円を切る。もっと高くても売れたかもしれない。

パソコンは手元で操作したい。USBケーブルは長くできないので、デジタルケーブルを長くすることに決定。USBケーブル50cmとデジタルケーブル7mをプロケーブルに注文した。送コミ合計11500円だった。後端はBNCでインフラノイズのDAC-1に接続、前面のトグルSWで切り替える。ND-S1は一発でつながって音を出した。

パソコントランスポートの音の印象としてはCDトランスポートの90パーセントといったところ。ローコストであることを考慮すれば上出来だろう。You-tubeなども再生してみたが結構聴ける音になる。

ネックはDDコンバーターのクロックとデジタルケーブルだ。DDコンバーターもインフラノイズのUSB-101だともっと高性能なのだと思う。しかし、メインのソースは圧倒的にCDなので、DDコンバーターに高額の投資をする気持ちは今のところない。ローコストのデジタルケーブルが7mというのも、CDトランスポートの高性能なデジタルケーブル1mにかないっこないだろう。

現状では高品位な音源がネット配信されているわけでもなく、CDのリッピングがせいぜいだ。これからの時代はPCオーディオだと思うが、当面これで様子をみるつもりである。昔はデジタルといえば無味乾燥の代名詞だったが、今は結構面白くなってきた。

USBケーブルはベルキンのがいい、と例によってプロケーブルのサイトに煽られてしまった。3400円したが、買わずともND-S1に1mは付属している。

PCトランスポートはLP時代のカセットデッキの位置づけだと思う。

ND-S1はAurorasound hiFace Professionalにアップデートしました。

Mcintosh MA7000が炎上・・・(2011/10/23)


前日どこからか樹脂の焦げるような匂いがした。しかし、どうも特定できない。そのまま就寝して、翌朝マッキントッシュのMA7000を電源オンすると、スピーカーから大きな雑音が出て、アンプ本体から火花と煙が上がった。左写真○の位置である。暫くして電源が入らなくなった。まさかマッキンが炎上するとは思ってもみなかったので、一時呆然となった。何はともあれ修理に持ち込むしかない。幸い保証期間は3年で、ぎりぎり残っている。しかし、本体は45kgあるし、家人は不在、思い切って日ごろ行き来しているオーディオ仲間の友人に連絡を取ったところ、搬出を手伝ってくれるという。次は会社の同僚に連絡を取って、運搬用に車を確保、朝一番で販売店の逸品館に持ち込めた。たまたま日曜日だったのが幸いだった。アンプは逸品館を経由して、マッキントッシュ・ジャパンに到着、一週間くらいして、担当者から下記メールが来た。
弊社製品にて大変ご心配およびご迷惑をおかけしましたこと、誠に申し訳ございませんでした。 電源部の電解コンデンサーの個別不良による電解液漏れを確認いたしております。 つきましては、該当部分を基板アッセンブリーで交換対応させていただきます。 なお、部品は米国本社からの取り寄せとなります。 その他全点検を実施させていただき、後日作業担当から詳しい内容をご説明させていただきます。 今しばらくお待ちいただきますよう、重ねてお願い申し上げます。
アンプは2週間後に帰ってきた。炎上したにしては、迅速に対応してもらった。はっきり言って、保証期間中に炎上するようでは工業製品失格だ。今後に不安を残す。しかし、音は飛び切り気に入っているので、惚れた者の弱みである。修理から帰ってきてからは前にも増して機嫌よく使っている。友人が搬出を手伝ってくれたのはホントにありがたかった。

   

プリメインをMA7000に更新・・・(2009/1/15)

      
C45MC252
MA7000は実質C45とMC252の一体型と言われているが、外観は大きく上回る





故障が続いた前任のMA2275をMA7000に新品交換してもらった。MA2275とは丸2年のお付き合いだった。真空管アンプに耽溺するのもいいが、この際、オーディオ・ライフを一旦リセットし、新しい可能性に挑戦するのも悪くはないか、と思ったのである。

しかし、ソリッド・ステートアンプはエージングに時間がかかる。そう聞いていたので、購入後は通電しっぱなしだった。それでもなかなか納得のいく音がでず、もう見切ろうかとふと思ったりもした。そんな矢先、突如音が良くなった。こういうこともあるので、短気はよくない。結局ふた月近くかかった。

音は現代風のワイドレンジで、ソリッドステートの音である。音の鮮度は大変高い。この点は真空管アンプの比ではない。このアンプは5バンドイコライザーで積極的に音をつくるべきだ。

MA7000の低域の駆動力はものすごい。ピアノの低音が断然生っぽくなった。

現在、電源ケーブル・SPケーブルとも5.5スケ電力キャブタイヤ(ラバロン)を使っているが、割と真空管の音に近づけるのに成功した。


MA7000はマッキントッシュ製品のなかにあっても特にルックスがよく、所有する醍醐味が感じられた
マッキントッシュのプリメインアンプの新機種

MA7000はSIC-MOSFETアンプにアップデートしました。2014.9.28

    

さらばMA2275!






2006年12月24日、マッキントッシュのMA2275を導入。今回のアンプ投資の狙いは音質改善もあるが、半分は俗に言う「大人買い」である。私の世代はショーウィンドーのガラス越しにマッキンをながめて育ったので、ブルーのメーターには特別の想いがある。

オーディオは管球アンプでこそ感動できる、この思いに偽りはない。しかし、ソリッドステートでも真空管の音は出せる。現在はソリッドステートで以前の真空管の音を凌駕している。
いまだにMA2275は最高のアンプだったと信じている。枯れたような優しい中高音は絶品だった。しかし、私が買った個体は2年で3回故障した。うち1回は不完全な修理による症状再発である。3回故障するに及んで、やむなく別の個体に新品交換してもらった。

2つ目の個体は加えて低域の厚みも改善されて一層素晴らしく、惚れ込んでいたのだが、残念ながら1ヶ月で初期不良を起こした。メーカーによるといずれも真空管の不良によるものらしい。こんな重量級アンプがこうも頻繁に故障しては堪らない。手間と心労はたいへんなものだった。修理に結構時間がかかるし、その間オーディオマニアの当方にとっては避難所生活だ。

このモデルがここまで故障することはまずないらしい。そう言われてもこの先、故障が不安で落ち着かない。涙を飲んでこのモデルをこれ以上持ち続けることは断念した。他のMA2275ユーザーのブログで故障記事をみたのが、この決断を後押しした。

管球アンプはソリッドステート・アンプの何百倍も故障しやすいと知った。マッキンのこのモデルだってロシア球・中国球を使っているのである。外れればこんなものだろう。ちなみにある方のブログに現在東欧や中国で作られている球は1000時間くらいでへたってしまうものが多いという衝撃的な記事が載っていた。特にこのアンプのようにパワーを限界まで取り出そうとすると、寿命が短くなる。故障に見舞われ続けた私の体験からすると、この見解は当たっていると言うしかない。MA2275は現在すでに生産完了となりました。

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